2013年2月13日水曜日

朝鮮日報 日本でプルトニウム生産を再開へ



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記事入力 : 2013/02/12 08:10

朝鮮日報 日本でプルトニウム生産を再開へ

プルトニウム5トンを含むMOX粉末16.3トンを生産する計画
核兵器への転用も可能、ウラン濃縮施設の新・増設も

   
 日本政府が、福島第一原子力発電所の事故が発生して以来中止していたプルトニウムの生産を再開し、ウラン濃縮施設も新設・増設する方針を打ち出した。

 青森県六ケ所村にある使用済み核燃料の再処理工場を運営している日本原燃株式会社は、今後3年間にプルトニウムとウランを混ぜた酸化物(MOX)の粉末16.3トンを製造する計画を立て、原子力規制委員会に報告したという。東京新聞は10日「六ケ所村で新たに生産する16.3トンのMOXには、核兵器への転用が可能な核分裂性プルトニウム5トンが含まれている」と報じた。

 日本にはMOXを燃料として使用する原子力発電施設として、福島第一原発の3号機と4号機があるが、これらは現在運転がストップしている。MOXによる発電の安全性について懸念する声が少なくないため、発電を再開するか否かも不透明だ。

 日本では当初、プルトニウムを燃料として発電を行う高速増殖炉「もんじゅ」用として、使用済み核燃料からプルトニウムを抽出した。だが「もんじゅ」が度重なる事故により運転中止を繰り返し、実用化が遅れる中、MOXの活用の方向性も変更することになった。なお、日本政府は「もんじゅ」を2050年に実用化する方針を打ち出している。

 日本は「もんじゅ」での使用や、MOXなどの使用済み核燃料の再活用という大義名分で、現在約29.6トンのプルトニウムを保有しているとされる。東京新聞は「原発の運転中止などにより、用途がないにもかかわらず、プルトニウムの生産を続けることに対し批判が強まる可能性がある」と報じた。

 日本原燃はまた、六ケ所村のウラン濃縮施設にある遠心分離器を新型のものに交換する、と発表した。新型の遠心分離器は、これまでのものに比べ処理能力が4-5倍ほど優れているという。遠心分離器は濃度の低いウランから高濃縮ウランを分離する機器だ。

 六ケ所村の再処理工場は、日本全国の原発から出た使用済み核燃料を集め、再処理する施設だ。日本はこれまで、同工場に2兆2000億円の投資を行ってきた。同工場は2004年から試運転を行っているが、放射能漏れ事故などが相次いでいるため、正式な稼働は事実上ストップしている状態だ。だが、日本政府は昨年6月、MOX生産施設の建設を許可し、現在同施設の建設工事が進められている。

 安倍晋三首相は就任後、2030年代に原発をゼロにするという民主党政権の「脱原発」計画を修正する、と発表しており、これを受け使用済み核燃料の再処理事業にも拍車が掛かっている。だが、原発の再稼働をめぐる具体的な計画は、現在のところ打ち出されていない。

東京= 車学峰(チャ・ハクポン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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